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公契約研究会まえがき

(2006年9月)

まえがき

 最近の民間委託やアウトソーシングを伴なう行財政改革など、「官から民」への行政サービスの移譲の活発化にともない、問題点がいろいろ指摘されてきています。まず、談合防止に向け、またコスト削減のために積極的に活用されるようになった「一般競争入札」で、採算を度外視した低価格入札が目立つようになったことがあげられます。このしわ寄せは孫受けの業者や請負労働者に行くことはあきらかです。これは地域の労働者の生活条件を引き下げることにもつながります。このような入札制度では、「公正労働」基準を行政の契約活動が侵害することになります。行政の存在理由は、地域の労働者、障害者、女性などの人権を守り、地球環境の保全を担い、人々の暮らしを良くするところにあるはずです。この行政目的を達成するためには、契約の段階から、人権感覚があり、また「企業の社会的責任」を果たすことをミッションとするような企業、そして地域経済の活性化に寄与する企業を支援する公契約制度を形成するべきだと、私達は考えています。

 すなわち「総合評価一般競争入札」方式を建設事業と業務委託に拡大し、内容的にも社会的価値を実現する方向で改善するよう求めていきたいと思います。同時に「指定管理者の指定基準」においても同様の社会的価値実現を目指すものとするべきだと考えています。これらは自治労中央本部の提起に応えることでもあります。この社会的価値とは、公正労働基準、障害者の就労支援、男女協働参画社会の実現、文化的な生活ができる最低賃金(リビング・ウェイジ)の実現、地球環境の保全、などの価値を言います。これらは、いずれも、それぞれ根拠となる個別法によって、自治体が実現するよう求められている価値であるはずで、それに背馳する契約などは本来あってはならないのではないでしょうか。

 私達はそのような公契約制度と指定管理者制度の在り方を検討し、提言するために「公契約研究会」を20059月に設立しました。この研究会でこれまでに、京都市の理財局の担当課、行政改革担当、(財)京都市景観・まちづくりセンター、(財)京都市体育協会から有益な報告を頂いてきました。また、昨年のシンポジウムでは、法政大学の武藤博己さん、関西学院大学の大谷強さん、大阪の富田さん、京都市理財局の参加を得て、活発に意見を交流してきました。そして京都市への提言をまとめるに当たっては、横浜市労連を訪ねて横浜市の貴重な経験を聴くとともに、率直に意見交換を行うことができました。

 これまでご協力いただいた各報告者やシンポジウムの講師のかたがたと参加者、横浜市労連のみなさんに改めて御礼を申し上げます。

なお、本研究会の活動と報告書の作成には、財団法人自治労会館の地方委託費の支援を受けていることを申し沿え、感謝の言葉といたします。

            
    
20069月  京都市職公契約研究会代表 澤井 勝

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