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単独事業

 国の補助金を受けないで、地方自治体が実施する事業を指す。投資的事業を指す場合が多いが、一般行政でも多い。単独事業は、一般にひもつき財源をともなわない事業であるため、地域住民ニーズに適応した事業や、先駆的な事業を行うことが出来るという利点がある。一九六〇年代から七〇年代にかけて東京都や横浜市が先鞭をつけた公害防止事業や、岩手県沢内村の取り組みから始まった高齢者の医療費の公費負担制度、「ウメ、クリ植えてハワイに行こう」の村おこしをした大分県の大山町、など。竹下内閣時代のふるさと一億円事業も単独事業の財源を交付税で配分したものである。
 投資的事業(決算統計上は普通建設事業)としての単独事業は、一九八八(昭和63)年度の決算から補助事業を上回るようになり、一九九七(平成5)年度決算では補助事業の1.6倍の規模になった。これは内需拡大という政策に押され、また生活関連の施策や地域活性化を目途として拡大したものである。この単独事業の拡大を財政的に後押しをした施策のひとつが地域総合整備事業債(地総債)で、その特別分やふるさとづくり事業分については、その元利償還金の一部がその団体の財政力に応じて地方交付税の基準財政需要額に算入され、後年度に交付税が増える仕組みだった。
 二〇〇〇(平成一二)年度以後、地方財政規模が縮小するなかで、この地方単独事業も地方財政計画ベースで、ピークである二〇〇〇年度の一八兆円台から、二〇〇五年度の一二兆三千七百億円まで縮小してきている。
 単独事業の中には、いわゆる「つぎたし単独」事業と呼ばれる事業があるが、これは単独事業とはいっても、自治体の意志に関わらず、補助事業や国や県の直轄事業に伴って発生するものである。補助事業費の単価と実施単価の差額に係わるもの(単価差)、設置基準を上回っておこなった事業費(数量差)、補助事業と一体となって行わざるを得ない事業で補助対象から外された事業費(対象差で漁港へのとりつけ市町村道など)などである。いわゆる超過負担の発生源のひとつである。

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