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自治体職員の厚遇問題について 地方公務員法や労働法との関係を考える 関西市民派議員研修会(於:川西市) 2005年7月14日 澤井 勝 1、地方分権の時代の意味 (1)法律の解釈権が自治体に来ていることの意味 (2)自治体における法規範の形成と議会の役割 (3)条例による自律的な制度形成 ・条例から規則への委任の範囲とその議会による統制 ・裁量権の範囲をめぐって 2、関係法 (1)地方自治法 第203条 第1項 議員等への報酬 第2項 勤務日数と条例による特別の規定 第3項 費用弁償 第4項 条例による議員の期末手当 第5項 報酬、費用弁償、期末手当の条例主義 第204条 第1項 長、職員への給料及び旅費の支給 第2項 条例による手当の支給 第3項 条例主義 第204条の2 普通地方公共団体は、いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基づく条例に基づかずに、203条第1項の職員及び前条第1項の職員に支給することが出来ない。 第205条 退職年金又は退職一時金 (2)地方公務員法 第24条 給与、勤務時間その他の勤務条件の根本基準 第1項 第2項 給与はその職務と責任に応ずる(職務給の原則) 第3項 給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。 第5項 勤務時間その他の給与以外の勤務条件は国及び他の地方公共団体との間の権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない。 第6項 職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定めなければならない。 第25条 第1項 条例によらなければいかなる金銭又は有価物も職員に給付してはならない。 第3項 給与表 特別勤務手当も 第4項 人事委員会 第5項、第6項 職階制 第26条 給料表に関する報告及び勧告 第37条 争議行為の禁止 第41条 福祉及び利益の保護の根本基準 職員の福祉及び利益の保護は適切であり、且つ、公正でなければならない。 第42条 厚生制度 地方公共団体は、職員の保健、元気回復その他厚生に関する事項について計画を樹立し、これを実施しなければならない。 第42条 共済制度 第52条 職員団体(団結権の保障) 警察、消防職員の除外。 第53条 職員団体の登録 人事委員会と公平委員会 第54条 団体交渉(団体協約締結権を含まない) 8項 交渉は勤務時間内でも 9項 法令、条例、規則、規程に抵触しない限りに於いて当局と書面による協定を結ぶことができる。 10項 誠実履行義務 第55条 職員団体のための職員の行為の制限(在籍専従) (3)労働基準法 地方公務員は適用される。国家公務員は除外。 (4)労組法、労働関係調整法 適用除外。 (5)地方公営企業労働関係法 第5条 団結権 第7条 団体交渉権と労働協約締結権(管理運営事項は除外) 第8条 条例に抵触する協定 第9条 規則その他の規程に抵触する協約 第10条 予算上不可能な支出 第11条 争議行為の禁止 第14条 労働委員会による調停 第15条 仲裁 3、労使自治の尊重とその限界 (1)労働基本権剥奪の問題 ・代償措置としての人事院および人事委員会、公平委員会 「人勧体制打破」と「人勧ぶらさがり」の間 ・5%削減と地域手当制度導入 (2)ヨーロッパの労働組合との違い ・産別、職能別組合は企業の外に。横断賃率の成立、ネオ・コーポラティズムを構成する勢力となっている。 ・日本は企業別組合。地域労組一般労組が脆弱。それを克服することが必要だが。 (3)労使自治の限界。 1、給与の原資が税金であり、本来の主権者である住民の付託を受けて公務労働に従事するという性格から、「説明責任」を果たせる「協定」や「規則」「規程」でなければならない。 「ワタリ」運用や特勤手当も。 2、地域の勤労者住民との連帯という観点が忘れられてはならない。 3、公務労働の責任としては、「社会的基準」を示し、指導する責任を持つ。労働者および生活者、そして主権者住民としての側面と、公務員としての側面とのバランスをとることが求められる。 4、議会における審議と条例の改廃・制定によって、このバランスをとるように努力することが、本来の主権者である住民に対する、議会の責務である。
4、判例。いわゆる昼窓手当の支給根拠となった特殊勤務手当支給条例の規定と給与条例主義。最高裁、平成7年4月17日判決。(ぎょうせい、『地方自治関係実例判例集第13次改訂版』(平成13年)1004頁から1006頁。 5、これからの取り組み方 (1)行政の過大な裁量権を議会がコントロールすることができるか。 条例の定めが適切か。 その解釈とその運用の実態は、法や条例の趣旨に合致するか。 たとえば互助会への公費支出は義務的だと考えられるが、その水準は住民の理解を得られる水準に。 (2)徹底した情報公開の推進。 団体交渉の透明化。オン・ザ・テーブルでいくべき。 (3)違法、不適切な制度の是正に向けて。公務労働の信用失墜をどう克服するかという危機意識の共有を。 (4)行政と市民、事業者との「協働」の真の意味での実現。 市民参加の一層の推進と、「行政都市の解体」と「市民都市」への展開。 「協働のルール」のコントラクトへの発展。
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